単位制について

1.全日制単位制高校とは


一般の高校では,学年制と単位制が併用されています。各学年ごとに履修科目と単位数が定められており,各学年の所定の単位を修得した者に対して学年の課程の修了の認定(進級の認定)が行われます。
これに対し単位制は,教育課程表の学年の区分を取り外し,幅広い選択科目の中から生徒が自分の興味・関心,進路等に応じて科目を選択し,3年間で所定の単位を修得して卒業するというしくみになっています。その特徴は,およそ次のようになります。

  • 普通科目を中心に幅広い選択科目を開設し,生徒の多様なニーズに応えます。 
  • 生徒は,各人の興味・関心,進路等に応じ,いくつかのモデルパターンを参考に「自分の時間割」を作って学習します。 
  • 履修の仕方については,それぞれの進路希望をふまえた「進路ガイダンス」「履修ガイダンス」等が行われます。 
  • 生徒の科目選択希望に応じ,少人数でも講座を開設します。1講座受講者数は10名~40名を標準とします。ただし科目によっては,さらに少人数でも講座を開設します。 
  • 自主的・主体的な学習により進路希望が達成しやすくなります。 
  • 生徒の個性や創造性を伸ばすことができます。

 

「単位制」についての説明動画です。

2.単位

単位とは,学習の量を示すことばです。週1時間の授業を1年間受けると,1単位になります。例えば「国語総合」は週5時間ありますから,5単位になります。

 

3.科目の「履修」と単位の「修得」

  • 履修
    履修とは,その科目の単位を修得すべく授業に参加することを言います。欠課時数が出席すべき時数の5分の1(特別の事情がある場合は,3分の1)を越えなければ,履修が認定されます。越えると履修は認定されません。これを「未履修」と言います。 
  • 修得
    科目の履修が認定され,その上その科目の学習成績が良好であれば,単位の修得が認定されます。評定1がついた場合は,単位の修得は認定されません。これを「未修得」と言います。 
  • 本校では1年間に32~34単位,3年間で98~100単位を履修・修得することにしています。
    卒業に必要な単位数は74単位以上ですが,履修した科目は必ず修得することを原則とします。

 

4.卒業の認定

3年間の学習活動を通じて,次の全ての条件を満たせば卒業が認定されます。

  • 本校が定める必修教科・科目のすべてを履修していること 
  • 本校が定める教科・科目の修得単位数の合計が74単位以上であること 
  • 特別活動(LHR,学校行事)・「道徳」・「総合的な学習の時間」を履修し,その成果が満足できると認められること

 

5.年次

単位制では教育課程表の学年の区分を設けないので,「学年」はありません。しかし入学後1年目,2年目,3年目の生徒の学習活動の目標や内容は自ずから異なるので,それぞれ「1年次」「2年次」「3年次」という呼び方をして,各年次に応じた学習活動や特別活動を展開します。